幼児の英語教育

2020年から小学3年生、4年生で英語が必修化されました。今までは外国語活動という位置付けだった英語が、国語や算数のような教科と同様の扱いになりました。さらに、お子様の将来を見据えて英語を早くから学ばせたいと思う親御様も多くいらっしゃると思います。もしかすると、英語はいつ頃から学ばせたら良いのだろうかとお悩みの親御さんも多いのではないのでしょうか。
今回はマリースクールの運営者である、菊谷と奥野が自身のお子さんたちに実践している「英語教育」について紹介させていただきたいと思います。

お子さんは現在どういう学校に通われているんですか?

菊谷

1学年違いの7歳と5歳の娘が2人いて、二人ともインターナショナルスクールに通っています。
現在とは違うスクールですが、2人とも1歳半からインターナショナルプリスクールに行き始め、1回も日本の学校に通ったことはありません。(2023年現在)

奥野

私は息子が2人いて、上の子は7歳で公立の小学校に通っていて、下の子は1歳で公立の保育園に通っています。(2023年現在)

菊谷さんとは逆で、奥野さんのお子さんはずっと日本の学校ですか?

奥野

長男が9か月の頃から私の仕事の関係でシンガポールに住んでおり、当時は現地のインターナショナルプリスクールに通っていました。彼が3歳の頃に日本に戻りましたが、せっかく英語圏で生活していたので、日本でもオールイングリッシュで保育をしてくれるところを探し、通わせることにしました。卒園後は日本の小学校に通わせています。
一方、次男は生まれてからずっと日本で、現在は一旦日本の保育園に通わせていますが、3歳頃に同じインターナショナルプリスクールに通わせようとは考えています。
でも、実はシンガポールに行く前は子どもを英語の保育園などに通わせようという考えは全く無かったんです。
その考えが変わったのが、シンガポールで生活や仕事をしたのがきっかけです。シンガポールにいる際に、英語を使うことでコミュニケーションの幅が広がり様々な価値観や考えに触れることができ、それによって自分の視野が一気に広がる経験をしました。元々子供には多くの経験を通して、自分なりの道を見つけ切り拓いていってもらいたいと思っていたのと、変化が多く、グローバル化が前提となるような社会となることを考えると、コミュニケーションツールとしての英語を身に付けておくことは、子どもにとって必ずプラスとなると思い、長男はシンガポールのインターナショナルプリスクールに通わせることにしました。

一方で、次男が生まれてから、果たして0歳とか1歳からインターナショナルプリスクールに通わせるべきかを凄く考えましたね。長男の友人で3歳から英語を学び始めた子がいたのですが、卒園の頃には、うちの子と同じくらいに英語でコミュニケーションがとれていました。個人個人のパーソナリティや能力もあるので一概に言い切れませんが、3歳頃から始めても長男と同等程度になるのではないかと仮説をたて、コスト面も考慮し、インターナショナルプリスクールに通わせるとしたら3歳からにしようという結論に至りました。

まぁ、3歳から急に英語環境に通わせるとなると「行きたくない!」という拒否反応が凄いだろうな…というは今から覚悟していますが(笑)
その点に関しては、まだ1歳くらいなら通わせるハードルは低いですね。

お2人とも全く別々のアプローチですが、菊谷さんは奥野さんのお考えについてどう思われますか?

菊谷

実は私も子供が生まれた時はインターナショナルスクールに入れるかどうかって何も考えてなかったんですよね(笑)
人によっては赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時から英語で絵本を読んであげたり、英語で話してあげる等の話を聞きますが、私達夫婦はそういうことは全然していませんでした。長女が産まれてからも、特に英語で読み聞かせをしていたわけではなかったですし、普通の日本の幼稚園に入れるつもりでした。
ところが、友人との会話で子育ての話が出た時に「子育てや仕事に追われていて子供の教育や将来を考えられていなかったな」と言う話を聞き、焦りのようなものを感じました。
私は海外での生活が長かったのですが、英語が使えることによって見えてくる世界や物事の考え方が大きく広がった経験をしました。自分達の子供も、英語を話せることが世界と関わるためのスタートラインだなと思うようになり、とりあえずインターナショナルプリスクールに入れてみようということで通わせることに決めました。今考えたら、その決断がその後の進路に関して大きな決断になったわけですが、全く後悔はしていません。

うちの子供たちは歳が近いですし、奥野と違って環境が変わることもなかったので2人とも同じ教育方針です。

ということは、菊谷さんも奥野さんもアプローチは異なるけど、目指すところは同じなんですね?

菊谷

そうそう。ゴールはきっと奥野が考えているところと同じで、進路が違うだけなんですよね。後にも話す事になると思いますが、ここに正解は無いと思います。
マリースクールに通って下さっている保護者の方々とお話しする時に「インターナショナルスクールに行くのが正解なのではなく、親御さんが考えて納得した学校に行く事をお勧めします」とお伝えしています。

奥野

教育には正解がないから他の人はどうしているんだろうって聞きたくなっちゃうんですよね。実例があると「そういう考え方もあるんだぁ」と新しい選択肢ができますよね。

同じ目標に向かいつつ別々の進路を歩むお子さんたち。それでは実際の英語の浸透度はどうなのか?
次回はお子さんの英語習熟度、日本における英語教育ついてお話を伺いたいと思います!

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